訃報:大友賢二 筑波大学名誉教授 ご逝去

 令和3年1月19日午前、ご自宅にて永眠されました。(享年87歳)

 大友先生が東北学院高等学校の英語教員からELEC(日本英語教育研究委員会:後の英語教育協議会)の研究員に転身されたのは20代後半のこと。英会話講座で使用したテキスト『英会話教本』の練習問題の執筆や「英語テスト研究」などにご尽力されました。ELECの海外研究制度において、当時の専務理事だった高橋源治先生の命を受け、テスティングを学ぶためジョージタウン大学へ留学することになります。帰国後は英語教師のための指導法ハンドブック『英語教授法辞典』(三省堂書店)の中で、評価の執筆を担当し、日本で初めて評価を科学的なテストの考え方・作成方法を教師向けに分かりやすく紹介・解説し好評を得ました。さらに、D. ハリスの著書を『英語の測定と評価』(ELEC出版部)として、詳細な注釈と解説を加えて翻訳し、英語テストの第一人者として評価を得ることになります。

 その後、神奈川大学、筑波大学で専門的な「言語テスト」の講座を開設するとともに、高度な専門性と機能的な運営を両立させる学会「日本言語テスト学会」を設立し、言語テスト・教育評価を英語教育の一分野として確立、日本の英語教育の発展に大きな貢献をされました。

 そして、長きに渡りELEC賞選考委員(~2003年までは委員長)やELECの役員として私たちの活動を支えてくださいました。

ここに、深く感謝するとともに、心からご冥福をお祈りいたします。

ELECスタッフ一同