先日、ふと昔訪れたエジプトのことを思い出しました。空港から超満員のローカルバスでカイロ市街に揺られたり、ピラミッド周辺では執拗にラクダ乗りを勧められたりと、刺激的な日々でした。そんな思い出に浸る中で、象形文字について考えてみました。
象形文字は、物や概念を絵のような記号で表現する文字であり、古代エジプト文明から数千年にわたって使用されてきたと言われております。これらの文字が実際に声に出して読まれていたかどうかは明確ではありませんが、象形文字そのものは非常に便利なコミュニケーション手段だったのだと思います。文字を通じて、意思疎通ができるということは、言葉が通じない相手とも何らかの形で繋がりを持つことができたということです。現代社会においても、言葉や文字が重要な役割を果たし、私たちが互いに理解し合うための道具となっています。象形文字も、その時代におけるコミュニケーションの一環として、重要な役割を果たしていたことでしょう。
このような文字が存在していたことは、当時の人々が他者に「伝えたい!」という強い意志を持っていたことを示しているように感じます。現代の社会でも、何かを伝えるために言葉や文字を使っています。この「伝えたい!」という気持ちが、言語習得のエネルギーになるように感じます。(もちろんその逆の、何を伝えたいのか理解しようとすることも然りです)このように、象形文字の時代から現在に至るまで、人々は言葉や文字を通じて理解し合い、つながりを築いてきたのだと感じます。その根底には、他者に何かを伝えたい、という人間の普遍的な願いがあるように思います。