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約80%の英単語はフランス語・ラテン語に由来

「約80%の英単語はフランス語・ラテン語に由来している」って知っていましたか?実は、英語はもともとゲルマン語(例えば、古英語)から始まりましたが、フランス語やラテン語からたくさんの単語が入ってきて、今のように豊かな言語になったのです。

1. 英語の語彙の歴史

英語の単語って、いろんな言語から影響を受けているのです。主に3つの言語が大きな役割を果たしているので、それを下記に示してみます。

  • 古英語(ゲルマン語系):もともとの英語の基礎。例えば、日常的に使う単語はここから来ています。
    • 例:house(家)、man(男)、eat(食べる)
  • フランス語:1066年のノルマン・コンクエスト(ノルマン人がイギリスを征服)をきっかけに、フランス語がイギリスの支配層の言語に。これで、政治や法的な言葉、文化に関する単語がどんどん英語に入ってきました。
    • 例:court(法廷)、government(政府)、ballet(バレエ)
  • ラテン語:キリスト教や学問、科学、医療などの分野で大きな影響を与えたラテン語。特に学術的な言葉がたくさん入っています。
    • 例:science(科学)、university(大学)、medicine(医学)

2. フランス語の影響

1066年、ノルマン人がイギリスを征服してから、フランス語が貴族や政府で使われるようになったとのこと。そのため、政治や法的な単語、文化的な単語がたくさんフランス語から入ってきたそうです。

  • 例えば、法的な用語:「judge」(裁判官)や「court」(法廷)
  • 政治的な用語:「government」(政府)や「parliament」(議会)
  • 文化や芸術の用語:「ballet」(バレエ)や「comedy」(コメディ)

3. ラテン語の影響

ラテン語は、キリスト教や学問の分野を通じて、英語に多くの単語をもたらし、特に学問的科学的な分野で重要な役割を果たしていることがわかります。

  • 例えば、学問・教育:「university」(大学)や「education」(教育)
  • 医療:「medicine」(医学)や「doctor」(医者)

4. なぜフランス語とラテン語の影響が大きいのか?

英語がフランス語やラテン語から影響を受けた理由は、歴史的な出来事が大きく関係しています。特にノルマン・コンクエストでフランス語が支配層の言語として広がり、ラテン語はキリスト教や学問の分野で重要な役割を果たしたからです。

5. 英語の特徴

現在の英語は、日常会話に使う基本的な単語がゲルマン語系から来ていて、抽象的な概念や専門的な用語はフランス語やラテン語から来ているという構造になっています。このおかげで、英語はとても豊かで表現が多様です。

  • 日常語(ゲルマン語系):eat(食べる)、work(働く)、house(家)
  • 抽象語・学術語(フランス語・ラテン語系):consume(消費する)、labor(労働)、residence(住居)

6. 英語学習に役立つ

フランス語やラテン語の単語が多いことを知っておくと、英語学習がもっと楽になります。例えば、フランス語やラテン語を学んだことがあれば、英語の単語を覚えるのが簡単になりますよね。また、語源を知ることで、意味がわからなくても推測しやすくなります。


英語は、ただの言語じゃなくて、歴史と文化の影響がぎっしり詰まったものだということがわかりました。フランス語やラテン語から来た単語のおかげで、英語がより深く、豊かになったようですね。

参考文献

Crystal, D. (2004). The Stories of English. Penguin Books.

Barber, C. (2000). The English Language: A Historical Introduction. Cambridge University Press.

Liberman, A. (2008). Word Origins… And How We Know Them. Oxford University Press.

(教員研修部)